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Field Notebook. (2008.07.22→2010.08.11)

夏が、来た。

今日は健康診断の為に大岡山の病院に寄ってからの出勤。いつもと違うルートを通っての自転車通勤となったが、途中の世田谷区の下馬6丁目付近で新鮮な夏型ナガサキアゲハ♂に出逢った。

そういえば、このところ連日、マンションエントランス前のクスノキの周囲をアオスジアゲハが旋回し、そこかしこの街かどをアゲハが飛び交うようになった。昨日、今日と2日連続で新鮮な夏型クロアゲハにも出逢った。いつの間にか、もう夏が来ていたらしい。

それにしても、4日に丹沢の山の上で出逢ったクロアゲハよりも街なかで昨日、今日見かけたクロアゲハの方がよっぽど新鮮だったぞ。なぜだ?

目撃記録書き忘れ

書き忘れていたが、ゆたかの自然散歩。7月9日の記事を読んで思い出したのでメモ。φ(..)

と言ってもメスグロヒョウモンを目撃したわけではなく、オカトラノオ繋がりで思い出しただけです。

川崎市高津区向ヶ丘の某学校のすぐ脇にある公社住宅の敷地内でオカトラノオが咲いていた。何か来てないかな、と覗き込んでいたら、ふいに現れたのが…。

ダイミョウセセリ

何だ普通種じゃん、と思うかもしれませんが実は私は初見。何で見たこと無いんだろう?と常々思っていた種のひとつです。

生憎カメラを持っていなかったので携帯カメラで撮ろうと追いかけたが合焦スピードが遅すぎてどうにもならず、証拠写真すら無し。あくまで目撃記録、ということで。

西丹沢・三国峠周辺

前日の天気予報に傘マークが付いて哀しい予感と綴りましたが、何とか曇天で踏みとどまってくれました。予定よりやや遅く10時頃に現地到着して15時頃まで活動。ガスが非道かったですが、時折ガスの晴れ間があって蝶も飛んでくれました。丁度車に戻った15時過ぎから雨が降り出しました。帰りの東名高速は事故渋滞25km。渋滞を抜けた途端にゲリラ豪雨。Fieldwork中に降らなくて良かった良かった。

三国峠~明神山

まとまった草原環境の明神山では、今回はヒョウモンチョウ類とセセリチョウ類に期待したかったところだが、何しろ天候が悪いので多くは期待できない。

それでも、わずかなガスの晴れ間にキアゲハやヒョウモンチョウ類が飛び交う姿が見られた。セセリチョウ類は残念ながらごくわずかしか姿を見せず、登山道沿いに多かったシロチョウはどれもスジグロシロチョウで、期待したヒメシロチョウは見られなかった。林縁沿いには大型の夏型クロアゲハ数頭が蝶道を形成していた。時期的に発生初期と思ったのだが、どれもかなり擦れた個体だったのが少々不可解だった。

また、時折やや大型の黒いタテハが山頂付近を横切って飛んでいくのが見えたが、思い当たる種がない。あれは何だろうか。他には、三国峠周辺でウラゴマダラシジミを1頭撮影に成功したのと、大型のミスジチョウ(同定不能)を樹上高くに目撃した。

ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠から明神山への登山道を歩き始めてすぐに現れた。6月17日にルリシジミ♀を見間違えたばかりだが、今度こそ間違いない。ゆたか。さんにコメントいただいた通り、本物を見たらすぐ判った。えーと、今度こそ生まれて初めて出逢ったゼフィルス。

ウラゴマダラシジミ(左側)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=114(Auto-Hi) SS=1/84 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:実はこの個体、左側から見るとこの通り後翅が大きく破損している。最初目の前に止まってくれた時に小枝に後翅が引っ掛かっており、「動かないで!」と念じたのにじりじり動くものだから目の前で翅が破けていくのを目撃することになってしまった。(哀)

ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:1枚目のアングルから少し引いた写真。周りの環境が少し判る。この辺りはまだ草原環境ではない。
ヒメキマダラセセリ♀ | Ochlodes ochraceus ochraceus
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ヒメキマダラセセリ♀
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:唯一撮影に成功したセセリ。セセリの同定には自信がないので、間違いがあったらご指摘下さい。キマダラ系のセセリを数頭、チャバネ系のセセリは1頭のみ目撃した。
キアゲハ♂ | Papilio machaon
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
キアゲハ♂(吸蜜)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ガスが少し晴れてくると真っ先に飛び出すのがキアゲハ。何頭か撮ったうち、吸蜜している姿が最も綺麗に撮れた1枚。惜しくも尾端が…。

キアゲハ♂(開翅)
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/810 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:上のとは別の個体。
ミドリヒョウモン♂ | Argynnis paphia
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ミドリヒョウモン♂
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:曇天で遠めから撮っても駄目なので何とか寄ろうとするが、ヒョウモンチョウ達はすぐ飛んでしまう。この個体は唯一モデルになってくれたとっても良い子。開翅姿勢で止まっていたが翅裏が撮れないと同定できないので思案していたところ、私が首を動かすとビクッと翅を閉じるのが分かったので、わざと首を動かしてタイミング良く撮った1枚。

ミドリヒョウモン♂(開翅)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:♂の証拠である三本の性標が見える。
クロアゲハ(夏型) | Papilio protenor
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:登山道の神奈川県側が樹林、山梨県側が草原環境になっていて、その林縁部少数の夏型クロアゲハが蝶道を形成していた。7月初旬にしては擦れてる気がするが、何頭か目にした個体はみな同じくらい擦れた個体だった。

カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:前翅裏面の感じが妙にカラスアゲハっぽい。というか、また同定ミスじゃないだろうな…?

三国林道

明神山で予定以上に時間を費やしてしまい、三国峠に戻ったのが13時頃。三国山経由で明神峠まで往復する予定が難しくなってしまった。そこで、三国峠から明神山の稜線東側巻くように、等高線に沿って延びている三国林道を少しだけ探索してみた。

どんな感じか掴むだけのつもりだったのだが、明るい林道沿いにウツギの花が多くて予想外に環境が良く、夏型のトラフシジミやアカタテハ、キマダラ系のセセリ等が訪花していたほか、少ないながらヒョウモン類が見られ、意外なことに樹上でクロヒカゲ(?)がテリ張りしていた。クロヒカゲがテリ張りするとはついぞ思っていなかったので目を疑ったのだが、樹上高所の葉に静止している様子、侵入してきたヒョウモン類を追飛して追い出す様子等、他のタテハがのテリ張りしている様子と全く変わらない姿が見られた。

トラフシジミ(夏型) | Rapala arata
西丹沢・三国峠(三国林道:神奈川県山北町) | 2010/07/04
トラフシジミ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/164 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:夏型トラフシジミは何頭か目にし、この写真よりもっと良いチャンスが有ったのに下手糞で撮り逃がしてしまった。

三国山

三国林道から戻った後、一応三国山山頂まで登ってみた。峠から山頂までずっとブナ林の中で、蝶の撮影には向いてない。山頂で小休止中に山頂直下の樹林内をアサギマダラが彷徨い飛んでいたくらい。三国山~明神峠間の様子は分からないが、無理に歩く必要は無いかも。

パノラマ台

帰る前にもう少し様子を見ようと、三国峠から山中湖側へ少し車を走らせてパノラマ台へ。明神山からも30分ほどで下りてこられる場所だ。ここの駐車場でウラギンヒョウモンが吸水行動をしていたので、この日最後の撮影。

ウラギンヒョウモン♂ | Fabriciana adippe pallescens
西丹沢・三国峠(パノラマ台:山梨県山中湖村) | 2010/07/04
ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/133 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の出入りが多い上に、結構敏感でなかなか近寄らせてくれない。真横からはここまで寄るのが限界。

ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/125 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ほぼ真後ろから何とか一番近寄れた時に、少し無理して横に手を伸ばして撮ったカット。この後、もう少し横からと更に手を伸ばしたら飛ばれた。

瀕死のウラギンヒョウモン
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/90 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の真ん中にもう1頭、交通事故に遭ったらしい瀕死の個体がいた。完全にお亡くなりになっていたなら、翅だけ持ち帰ったところだが、一応まだ息があったようなので安全な場所に避けておいてあげたが、恐らく生き延びることは出来ないだろう。

その他

オオセンチコガネ
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオセンチコガネ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=183(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:蝶以外の昆虫は無視に努めたが、このセンチコガネは思わず撮影。明神山ではあちこちで見かけた。
不明オオトラフハナムグリ
西丹沢・三国峠(三国山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオトラフハナムグリ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash-ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠~三国山間で何も撮るものが無かったので、見かけたこの美しい甲虫を撮った。で、これ何でしょう?7月8日追記:オオトラフハナムグリというらしい。私は林床で見つけたけど、実際には林縁の花によく訪花するそうだ。
ベニシジミ(夏型) | Lycaena phlaeas
東名高速中井PA(神奈川県中井町) | 2010/07/04
ベニシジミ(夏型)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=295(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:休憩中にPAの外へ出て撮影。

哀しい予感

このところ、曇りがちではあっても雨は降らずに時折陽も差す天候が続いていたのに、何だか明日は雨模様のようです。今月は明日に賭けていたのに。

くそっ!まだ望みは捨てないぞ。帰ったらてるてる坊主を…。

7月の遠征予定

ガ━━Σ(゚Д゚|||)━━ン!!
7月の遠征用休暇が1日しか取れないかもしれません。

となると、昨年からずっと狙っていて未だに撮れないミヤマカラスアゲハの夏型狙いで中~下旬に休みを取りたいところですが、6月5日以来遠征してないのでそんなに待ちきれません。どうしましょう~。

と悩んでいたのですが、中~下旬は成り行き次第で追加休暇を取れるかもしれないと腹をくくり、4日(日)に休暇を取りました。 天候はあまりよくなさそうですが…。

一応、遠征先は西丹沢・三国峠周辺の稜線沿いです。

アゲハ♂の吸水行動

自宅からわずか50mの道端で、新鮮なアゲハ♂が吸水行動をしていた。 出勤時間だったが、自転車通勤を止めて電車で出勤することにすれば10分くらいは余裕が出来るので粘って撮影してみた。6月中はまったく出撃できずにフラストレーションが溜まっていたので、わずか10分でも蝶を追いかけることが出来て楽しい。

アゲハ♂の吸水行動 | Papilio xuthus
川崎市高津区末長 | 2010/06/28
アゲハ♂の吸水行動(1)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/153 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

アゲハ♂の吸水行動(2)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/153 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

アゲハ♂の吸水行動(3)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/153 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:最初道端で撮っていたのが、アパートの敷地内へどんどん入っていくので追いかけて撮った。ただ、曇っていてやや薄暗く、どうしてもシャッタースピードが上がらなかった。よく考えたら、内蔵ストロボ焚けば良かったのではないかと今さらながら気が付いた。orz

久本鴨居町公園のジャコウアゲハ

久本鴨居町公園のアベリアの植え込みで、ほぼ2年振りにジャコウアゲハ(♂)を見ました。予定があって時間がない中10分ほど粘って追いかけましたが、飛び去ることは無かったものの、静止することなく飛び移っていくので、パスト連写の無いR8では写真は撮れませんでした。(残念)

久本鴨居町公園のアベリア植え込み

久本鴨居町公園のアベリアの植え込みは一昨年までジャコウアゲハの吸蜜スポットになっていて、発生時期の天気の良い日には次々とジャコウアゲハが吸蜜に訪れる姿が観察できていました。当時この公園から西側わずか100~200mほどの久本山の斜面が伐採された状態で永らく放置されており、おそらくその斜面が相当個体密度の高い発生地になっていたと推測しています。

その斜面でマンション建設が始まったのが昨年。おかげで、久本鴨居町公園にあれだけ頻繁に吸蜜に訪れていたジャコウアゲハの姿が、昨年は1頭たりとも観察できませんでした。昨年9月18日のエントリーにも、そのへんのことを少し書いています。

マンション完成後の今春の第1化の発生シーズンにも久本鴨居町公園でジャコウアゲハを見ることは無かったので、もうほとんど絶滅状態なのかなあ、と心配していたところです。今日、個体密度こそ低くなったのでしょうが、何とかジャコウアゲハが生きながらえていることを確認できたのがとても嬉しいです。

久本鴨居町公園から見た斜面マンション

↑の写真の赤枠で囲ったところが、件の斜面マンションです。一昨年まではここに広大な伐採斜面がありました。

丹沢大山総合調査学術報告書(2007)

神奈川県のWEBページで表題の学術報告書を見つけたので、そのうち、特に蝶関連の報告書2編(PDF)と丹沢大山動植物目録のチョウ類(PDF)に目を通してみた。今年、たまたま西丹沢へ連続して遠征に出かけていて、その経験を踏まえて読んだので結構興味深く読めた。

アオバセセリ

丹沢大山動植物目録に次のような記述がある。

西丹沢では時折、多数の個体が目撃されることがあり

この多数というのがどの程度の数を指しているのか不明だが、確かにアオバセセリの目撃頻度は高かった。天候不順にも関わらずだ。アオバセセリが多いということは、同じアワブキを食するスミナガシも多くて良いはずだが、こちらは全く見かけなかった。但し、目録のスミナガシの項には次のように記述されている。

全域に生息し、河原や林道の水たまりで吸水する個体がよく目撃され、また、獣の汚物や樹液などにも集まる個体が多い。

うーむ、目撃できなかったのは天候不順のためか。ある意味、アオバセセリは天候不順にも関わらず多く見られたのはラッキーだったのだろう。

カラスアゲハ・ミヤマカラスアゲハ

目録のミヤマカラスアゲハの項にこうある。

アゲハチョウ類中、前種(カラスアゲハ)とともに最も安定して生息している。

むむむ、オナガアゲハばかりだったけど…。 夏、それから来年に期待しよう。

ヒメシロチョウ

近年では西丹沢県境の三国峠周辺の草原のみに生息している。

むむむ、やはり明神峠から林道を下り始めてすぐにみかけた小さなシロチョウはヒメシロチョウだった可能性が高そうですねえ。時期的にも合ってるし。

詳しくは書きませんが、この「三国峠周辺」は他にも興味深い蝶が多いようです。次の遠征先はほぼ決定です。

トラフシジミ

丹沢一帯には広く分布しているが、一般的に個体数は少ない。

ふむ? トラフは2回も産卵シーンを見せてくれたので、あまり「少ない」という印象じゃないんですけど。まあ、印象はともかく、実際に見たのは3頭(4頭だったかな?)ですけど。

とにかく、良い目録が手に入ったので、しばらくこの目録を頼りに西丹沢へ通おうかな。

アサギマダラ

アサギマダラのことを書き忘れていたので追記。 アサギマダラは、今年2回の西丹沢遠征(5月22日6月5日)で2回とも目撃しているが、特に6月5日の世附林道で薄暗い樹林内を産卵場所を求めるかのように彷徨う姿が印象に残っています。 アサギマダラについては「目録」よりも「丹沢主稜の森林衰退とチョウ相の変化」という報告書の方から記述を引用する。

丹沢主稜部ではタンザワイケマとこれを食する昆虫の増加が注目されているが、本種もこの植物を利用することで増加している可能性がある。

タンザワイケマは鹿が食さず、鹿の食害によりササ類が衰退した丹沢全山で繁茂し始めているようです。

ウラゴマダラシジミではなかった

意外なところでウラゴマダラシジミに遭遇。 こんなところに生息していたのですね。 ルリシジミ♀の間違いでした。

ウラゴマダラシジミルリシジミ♀ | Celastrina argiolus Linnaeus
川崎市高津区千年 | 2010/06/17
ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:小学校裏手から影向寺方面へ登っていく坂道。今日はやたらとスジグロシロチョウが多いな、と思っていた矢先に道端の木陰に静止している怪しいシジミに注意を惹かれた。やや開き気味の翅の表面がわずかに見えた。-ウラゴマダラシジミだ!と思ったらルリシジミ♀でした。ゆたか。さんご指摘感謝。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/203 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:何とか翅の表面も写したい、とアングルをいろいろ変えて撮ってみた。自分の影が写り込まないように、しかも翅の表面が少しでも見えるように。にも関わらず手に持ったデジカメの影が映ってしまっています。この白色斑の大きさは♀でしょうか?初めて見るものだから自信が無いです。もう少し翅をはっきり開いてくれれば…。この白色斑に見える部分、手元の山渓フィールドブックスのルリシジミの写真には無いんですよね。でも翅裏面は疑い無くルリシジミ。表面に目を奪われすぎました。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:もう一度横から、できるだけUpで。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

Memo:今度は後ろから翅の表面を狙ってみる。うーん、白色斑、あまり大きくないような気もする。♂かなあ、♀かなあ。自分の中では凄い盛り上がってたんですけどね。やはりゼフィルスは来年のお楽しみか。

スジグロシロチョウ・その他

スジグロシロチョウが非常に多数発生していました。

スジグロシロチョウの交尾拒否 | Pieris melete
川崎市高津区千年(たちばなふれあいの森) | 2010/06/17
スジグロシロチョウの交尾拒否
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=367(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:スジグロシロチョウは本当に多く、あちこちでこのような求愛・交尾拒否の様子が見られた。日陰での撮影だったのでシャッタースピードが遅くて♂の被写体ブレが酷いけど、まあ動きが感じられる写真ってことで許してください。
スジグロシロチョウの吸水 | Pieris melete
川崎市高津区千年(たちばなふれあいの森) | 2010/06/17
スジグロシロチョウの吸水行動
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/84 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:スジグロシロチョウの吸水行動は珍しい光景のような気がしたので撮影。

他には、かなり擦れの進んだヒカゲチョウやサトキマダラヒカゲ、クロアゲハ、アゲハなどが見られた。クロアゲハはたちばなふれあいの森で2~3頭続けざまに現れたので見ると、樹間の奥にサンショウが生えているのが見えた。今度このサンショウの木をよく探すと、クロアゲハの幼虫が得られそうだ。

アカボシゴマダラ

だいぶ日が過ぎてから書いてます。

午前中に寺家ふるさと村で娘が畦から転落した午後(むしろ夕方)、スイミングスクールへの送迎のついでに、スクール前の斜面を少しウロウロしてみました。

この斜面はほんの猫の額ほどの広さですが、夏~秋にかけてウラナミシジミやウラギンシジミ、イチモンジセセリ、テングチョウなどが見られるほか、数本生えているクヌギの梢上でコミスジがテリトリーを張っていたりするなど、ちょっとした憩いの空間ではあるのです。

スイミングスクール前の斜面

コミスジが撮れないかと思っていたのですが、居ませんでした。 居たのはキタテハとモンシロチョウくらい。つまらんなー、と思っていたらスイミングスクールの建物上空を白化型のアカボシゴマダラがふわ~っと滑空して現れました。

降りてこなかったので撮れませんでしたが、考えてみれば今年アカボシゴマダラは初見です。昨年、市街地内であれほど普通に見られたのに今年はまったく見ないのは、やはり天候不順がこの移入種の発生にも影響を与えているのでしょうか。

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