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トラフシジミ

西丹沢・三国峠周辺

前日の天気予報に傘マークが付いて哀しい予感と綴りましたが、何とか曇天で踏みとどまってくれました。予定よりやや遅く10時頃に現地到着して15時頃まで活動。ガスが非道かったですが、時折ガスの晴れ間があって蝶も飛んでくれました。丁度車に戻った15時過ぎから雨が降り出しました。帰りの東名高速は事故渋滞25km。渋滞を抜けた途端にゲリラ豪雨。Fieldwork中に降らなくて良かった良かった。

三国峠~明神山

まとまった草原環境の明神山では、今回はヒョウモンチョウ類とセセリチョウ類に期待したかったところだが、何しろ天候が悪いので多くは期待できない。

それでも、わずかなガスの晴れ間にキアゲハやヒョウモンチョウ類が飛び交う姿が見られた。セセリチョウ類は残念ながらごくわずかしか姿を見せず、登山道沿いに多かったシロチョウはどれもスジグロシロチョウで、期待したヒメシロチョウは見られなかった。林縁沿いには大型の夏型クロアゲハ数頭が蝶道を形成していた。時期的に発生初期と思ったのだが、どれもかなり擦れた個体だったのが少々不可解だった。

また、時折やや大型の黒いタテハが山頂付近を横切って飛んでいくのが見えたが、思い当たる種がない。あれは何だろうか。他には、三国峠周辺でウラゴマダラシジミを1頭撮影に成功したのと、大型のミスジチョウ(同定不能)を樹上高くに目撃した。

ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠から明神山への登山道を歩き始めてすぐに現れた。6月17日にルリシジミ♀を見間違えたばかりだが、今度こそ間違いない。ゆたか。さんにコメントいただいた通り、本物を見たらすぐ判った。えーと、今度こそ生まれて初めて出逢ったゼフィルス。

ウラゴマダラシジミ(左側)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=114(Auto-Hi) SS=1/84 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:実はこの個体、左側から見るとこの通り後翅が大きく破損している。最初目の前に止まってくれた時に小枝に後翅が引っ掛かっており、「動かないで!」と念じたのにじりじり動くものだから目の前で翅が破けていくのを目撃することになってしまった。(哀)

ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:1枚目のアングルから少し引いた写真。周りの環境が少し判る。この辺りはまだ草原環境ではない。
ヒメキマダラセセリ♀ | Ochlodes ochraceus ochraceus
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ヒメキマダラセセリ♀
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:唯一撮影に成功したセセリ。セセリの同定には自信がないので、間違いがあったらご指摘下さい。キマダラ系のセセリを数頭、チャバネ系のセセリは1頭のみ目撃した。
キアゲハ♂ | Papilio machaon
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
キアゲハ♂(吸蜜)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ガスが少し晴れてくると真っ先に飛び出すのがキアゲハ。何頭か撮ったうち、吸蜜している姿が最も綺麗に撮れた1枚。惜しくも尾端が…。

キアゲハ♂(開翅)
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/810 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:上のとは別の個体。
ミドリヒョウモン♂ | Argynnis paphia
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ミドリヒョウモン♂
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:曇天で遠めから撮っても駄目なので何とか寄ろうとするが、ヒョウモンチョウ達はすぐ飛んでしまう。この個体は唯一モデルになってくれたとっても良い子。開翅姿勢で止まっていたが翅裏が撮れないと同定できないので思案していたところ、私が首を動かすとビクッと翅を閉じるのが分かったので、わざと首を動かしてタイミング良く撮った1枚。

ミドリヒョウモン♂(開翅)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:♂の証拠である三本の性標が見える。
クロアゲハ(夏型) | Papilio protenor
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:登山道の神奈川県側が樹林、山梨県側が草原環境になっていて、その林縁部少数の夏型クロアゲハが蝶道を形成していた。7月初旬にしては擦れてる気がするが、何頭か目にした個体はみな同じくらい擦れた個体だった。

カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:前翅裏面の感じが妙にカラスアゲハっぽい。というか、また同定ミスじゃないだろうな…?

三国林道

明神山で予定以上に時間を費やしてしまい、三国峠に戻ったのが13時頃。三国山経由で明神峠まで往復する予定が難しくなってしまった。そこで、三国峠から明神山の稜線東側巻くように、等高線に沿って延びている三国林道を少しだけ探索してみた。

どんな感じか掴むだけのつもりだったのだが、明るい林道沿いにウツギの花が多くて予想外に環境が良く、夏型のトラフシジミやアカタテハ、キマダラ系のセセリ等が訪花していたほか、少ないながらヒョウモン類が見られ、意外なことに樹上でクロヒカゲ(?)がテリ張りしていた。クロヒカゲがテリ張りするとはついぞ思っていなかったので目を疑ったのだが、樹上高所の葉に静止している様子、侵入してきたヒョウモン類を追飛して追い出す様子等、他のタテハがのテリ張りしている様子と全く変わらない姿が見られた。

トラフシジミ(夏型) | Rapala arata
西丹沢・三国峠(三国林道:神奈川県山北町) | 2010/07/04
トラフシジミ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/164 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:夏型トラフシジミは何頭か目にし、この写真よりもっと良いチャンスが有ったのに下手糞で撮り逃がしてしまった。

三国山

三国林道から戻った後、一応三国山山頂まで登ってみた。峠から山頂までずっとブナ林の中で、蝶の撮影には向いてない。山頂で小休止中に山頂直下の樹林内をアサギマダラが彷徨い飛んでいたくらい。三国山~明神峠間の様子は分からないが、無理に歩く必要は無いかも。

パノラマ台

帰る前にもう少し様子を見ようと、三国峠から山中湖側へ少し車を走らせてパノラマ台へ。明神山からも30分ほどで下りてこられる場所だ。ここの駐車場でウラギンヒョウモンが吸水行動をしていたので、この日最後の撮影。

ウラギンヒョウモン♂ | Fabriciana adippe pallescens
西丹沢・三国峠(パノラマ台:山梨県山中湖村) | 2010/07/04
ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/133 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の出入りが多い上に、結構敏感でなかなか近寄らせてくれない。真横からはここまで寄るのが限界。

ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/125 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ほぼ真後ろから何とか一番近寄れた時に、少し無理して横に手を伸ばして撮ったカット。この後、もう少し横からと更に手を伸ばしたら飛ばれた。

瀕死のウラギンヒョウモン
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/90 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の真ん中にもう1頭、交通事故に遭ったらしい瀕死の個体がいた。完全にお亡くなりになっていたなら、翅だけ持ち帰ったところだが、一応まだ息があったようなので安全な場所に避けておいてあげたが、恐らく生き延びることは出来ないだろう。

その他

オオセンチコガネ
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオセンチコガネ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=183(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:蝶以外の昆虫は無視に努めたが、このセンチコガネは思わず撮影。明神山ではあちこちで見かけた。
不明オオトラフハナムグリ
西丹沢・三国峠(三国山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオトラフハナムグリ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash-ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠~三国山間で何も撮るものが無かったので、見かけたこの美しい甲虫を撮った。で、これ何でしょう?7月8日追記:オオトラフハナムグリというらしい。私は林床で見つけたけど、実際には林縁の花によく訪花するそうだ。
ベニシジミ(夏型) | Lycaena phlaeas
東名高速中井PA(神奈川県中井町) | 2010/07/04
ベニシジミ(夏型)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=295(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:休憩中にPAの外へ出て撮影。

遠征:西丹沢(5月28日)

また西丹沢へ行ってきました。行く手に見える丹沢山塊を覆う雲に「行き先を変えた方が良いかな?」と迷いながら祈るように車を走らせましたが、世附林道の浅瀬ゲートに着いたときにはなんと晴れていました。良かった!しかし、午前中のうちはまだ時折晴れ間が覗いたものの、午後になると陽はほとんど差さなくなってしまいました。気温も低く肌寒いほど。全体としては低調な一日で、やはり多摩丘陵あたりに転進していた方が成果は良かったかもしれません。

世附川水系/世附林道

浅瀬ゲートを抜けて歩き出すと早速オナガアゲハが現れた。続いてクロアゲハ、ふわっとした飛び方のウスバシロチョウ、カラス系のアゲハと次々に蝶が現れ、期待が膨らむ。ほどなく大又沢出合に着いたが、ここに着くまで前回ロケハンした大又林道を地蔵平まで歩くか、昨年途中で引き返した世附林道をもっと奥まで歩くか、決めかねていた。そこでコインを投げて行き先を決めた。コインの示した行き先は大又林道。よし行くぞ、と歩き出したのは世附林道の方だった。コイン投げたの意味ないじゃん。

淺瀬ゲート~大又沢出合~芦沢橋

この区間を歩いている間は時折雲がかかったものの概ねよく晴れていた。気温が低かったのであまり飛ばなかったけど、それでも後の時間帯よりは蝶影が多かった。世附川の北岸を歩くこの区間は明るく開けた林道で道端に花も多く、天候がもっと良ければ撮影チャンスも多そうだ。

目撃記録

  • オナガアゲハ(3~4)
  • クロアゲハ(2)
  • カラス系アゲハ(1)
  • ウスバシロチョウ(1)
  • スジグロシロチョウ(2~3)
  • サカハチチョウ(1)
  • トラフシジミ(1)
トラフシジミ | Rapala arata
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
トラフシジミ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=238(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:今日も前回に続いて綺麗なトラフシジミに出逢えた。ちょっと斜めに傾いだポジションなので、ちょっと見上げる感じに(翅が真横から写るように)撮ろうとしたら逃げられました。
ヒメウラナミジャノメ | Ypthima argus
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
ヒメウラナミジャノメ
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash=ON
3648×2736 → 800×600(Resized&Edited)
Memo:帰り際の16時頃に撮影したので薄暗く、FlashをONにしないとまともに写らなかった。シャドウ部や色温度を少し調整。

芦沢橋~山百合橋

芦沢橋から山百合橋までの区間は世附川の南岸を歩く。前半は明るく開けた林道で道端に花も多いが後半は薄暗い林道なので、蝶が飛ぶとしたら前半の区間だ。しかし、雲が多くなって晴れ間が減ってきて蝶が飛ばなくなってきたため、この区間で目撃した蝶はオナガアゲハ(2)のみ。写真も無い。

山百合橋~土沢出合(国有林/民有林境界)

蝶が飛びそうな明るく開けた環境は山百合橋渡橋直後の短い区間のみ。ちょうど晴れ間が覗いたので少し蝶が飛び出してくれた。

目撃記録

  • サカハチチョウ(2)
  • オナガアゲハ(1)
  • 不明黒系アゲハ(1)
  • コミスジ(1)
  • 不明越冬タテハ(1)
サカハチチョウ | Araschnia burejana
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
サカハチチョウ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=154(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

サカハチチョウ
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/470 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:サカハチチョウが2頭もつれ合いながら現れ、1頭が飛び去った後ももう1頭はしばらくモデルになってくれた。前回まったく見られずに怪訝に思っていたが、やっぱり分布していたようだ。

土沢出合(国有林/民有林境界)~大棚橋

水ノ木橋の少し手前に良い感じのポイントがあるが、そこに至るまでが薄暗い林道だ。かなり長い距離を歩くことになるので、ポイントまで歩くべきか微妙なところだ。

目撃記録(林道)

  • コジャノメ(1)
  • カラス系アゲハ(1)

目撃記録(水ノ木橋手前のポイント)

  • オナガアゲハ(3~4)
  • カラス系アゲハ(1)
  • トラフシジミ♀(1)
  • コミスジ(1)
  • コジャノメ(1)
  • アオバセセリ(1)
トラフシジミ(産卵) | Rapala arata
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
トラフシジミ♀(産卵)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=228(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ここは良い感じのポイントだ、と思ったので晴れ間が覗くまで弁当を食べて待つことにした。しかし晴れ間が覗くまでもなく濃青色の翅を煌めかせてトラフシジミが現れた。慌てて食べかけの弁当を置いて撮影したところ、前回に続いて産卵シーンをGETできた。
コジャノメ | Mycalesis francisca
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
コジャノメ(開翅)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=367(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

コジャノメ(閉翅)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash=ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:開翅もしてくれたので珍しく翅の表裏両面を撮影できた。

大棚の滝を見た後、帰路に。もうまったく晴れ間が覗かなくなっていたので、帰り道に蝶の姿を見ることはまったく無かった。

蝶以外の昆虫写真

ハムシの仲間(交尾)
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
ハムシの仲間(交尾)
RICOH R8
8.9mm(50mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/42 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:水ノ木橋手前のポイントにて。たくさん居たので撮っておいた。

遠征:西丹沢

西丹沢へ行ってきました。4月30日以来の、ようやく5月第1回目の遠征です。

西丹沢は昨年7月5日以来2度目です。一応前回の失敗(高速を使わなかった)を反省し、今回は東名高速を利用して早めの到着を目指しました。出発時刻が遅めなので現地到着は10時過ぎになりましたが、それでも「やはり西丹沢は近い」と実感しました。他の場所へあちこち向かうよりも、今後は西丹沢をメインの遠征先にしてじっくり開拓していくのが良いような気がします。

玄倉川水系/中ノ沢林道

今回最初に向かったのが玄倉川水系の中ノ沢林道。それほど長い林道ではないので今回は林道入口近くに車を停め、歩いて往復しました。しかしやや薄暗い区間が長いので、次からは車で登って要所要所のポイントで車を駐めるようにした方が効率が良さそうです。

中ノ沢林道での目撃記録

  • オナガアゲハ (多)←なのにまったく撮影できず。
  • カラスアゲハ (やや多)←なのにまったく撮影できず。
  • アオバセセリ (2頭)←写真有り
  • スギタニルリシジミ (1頭)←写真有り
  • ヤマトシジミ (2頭)
  • トラフシジミ (1頭)←写真有り
  • アサギマダラ (1頭)
  • 不明タテハ(黒:スミナガシかルリタテハ?)
  • アカタテハ(幼虫)←写真有り

特にオナガアゲハが多い。カラスアゲハも少なくないが、その倍くらいの数が花木のポイントに現れた。薄暗い林道を蝶道にして飛んでいくのは例外なくオナガアゲハなので、トータルでは3:1くらいの割合になります。なお、見られたオナガアゲハの2/3は後翅の白斑が見えたので確実に♂でした。印象としてはほとんど♂だなあ、という感じです。

ところで、この時期の渓谷に多いはずのサカハチチョウがまったく見られませんでした。確かに時期的にやや遅めではありますが、少しは残っていてもいいはず。丹沢には分布しないのだろうか。

中ノ沢林道での成果写真

林道脇の花木(どうやらミツバウツギらしい)のポイントでアオバセセリ♂がテリトリーを張っていた。

アオバセセリ♂ | Choaspes benjaminii
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
アオバセセリ♂
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=238(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 +0.7EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

アオバセセリ♂
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=141(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 +0.7EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

アオバセセリ♂
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/380 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:アオバセセリの占有行動が激しくて少しもじっとしてくれないため、時間をかけた割には撮影チャンスは少なかった。望遠端300mm-Equiv.くらいあるとやや遠目の枝先に停まった時も狙えるので、もう少しチャンスが多かったような気がする。今度発売になるRICOH GXRの28-300mmズームが欲しいなあ。

アオバセセリの居たポイントとは別の花木のポイントにはトラフシジミの♀が来ていた。

トラフシジミ♀ | Rapala arata
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
トラフシジミ♀
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=383(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

トラフシジミ♀(産卵行動)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=200(Auto-Hi) SS=1/250 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:かなり綺麗な個体だったので、風で枝が揺れて証拠写真程度にしかならなかったのが残念だ。後でよく見たらこの風の中で産卵行動を取っていたようである。

林道終点付近で見かけた薄汚れたシジミ。もしかしたらと思って撮っておいたらスギタニルリシジミだった。

スギタニルリシジミ | Celastrina sugitanii
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
スギタニルリシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/470 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

スギタニルリシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/440 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:やっぱりスギタニルリシジミのようだ。伊豆の奥野林道で見かけたシジミもたぶんスギタニルリシジミだと思うが、はっきり同定できたのは初めてだから、ボロボロでも嬉しい。

林道終点付近にカラムシの群生があったので巣を開いてアカタテハの幼虫を確認してみた。

アカタテハ(幼虫) | Vanessa indica
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
アカタテハ(幼虫)
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=351(Auto-Hi) SS=1/45 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:まだ若齢幼虫のようだ。

アオバセセリがテリトリーを張っていた花木ポイントはオナガアゲハやカラスアゲハも次々と飛来する蝶道になっていたが、アオバセセリがその都度追飛するので、たまに吸蜜体勢に入ってくれる個体があってもカメラを構えている間に追い払われてしまう。気が付いたら1枚も撮影できてなかった。今から考えるとアオバセセリを一時的に捕まえちゃえば良かったのかも。気が済むまで撮影してから放してやれば良いのだし。今度から捕虫網も忘れずに持参するようにしよう。

蝶以外の写真

キンモンガ | Psychostrophia melanargia
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
キンモンガ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=135(Auto-Hi) SS=1/250 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:一瞬見慣れない蝶だな、と思ってしまった。すぐ蛾だと判ったけど。昼行性の蝶のような蛾として割と有名らしい。
ミヤマハンミョウ | Cicindela sachalinensis
神奈川県山北町(中ノ沢林道) | 2010/05/22
ミヤマハンミョウ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/540 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 2400×1800(Trimmed) → 800×600(Resized)
Memo:ハンミョウと言えば虹色に輝くナミハンミョウしか知らないので嬉々として撮影。でも普通種でした。

中川川水系/白石オートキャンプ場~用木沢出合~白石沢林道終点

午後はロケハンを兼ねて中川川水系へ移動。最奥部の白石オートキャンプ場付近を少し歩き回ってみた。道路がオナガアゲハやカラスアゲハの蝶道になっているので採集には良いが撮影は無理だ。キャンプ場内にツツジのポイントがいくつかあるので、ここで待ち伏せるのが良さそうに感じたが、土曜日で客も多く、何となくキャンプ場内に入り込むのは気が引けてしまった。客の少ない平日なら良いポイントになるかもしれない。

中川川での目撃記録

  • オナガアゲハ(多)
  • カラスアゲハ(やや多/1頭だけミヤマカラスアゲハっぽい個体も目撃)
  • ジャコウアゲハ(1頭)←写真有り
  • コミスジ(1頭)←写真有り

中川川での成果写真

コミスジ | Neptis sappho
神奈川県山北町(中川川) | 2010/05/22
コミスジ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/570 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 2400×1800(Trimmed) → 800×600(Resized)
Memo:タテハチョウ科の写真が撮れてなかったので慎重に撮影したが、すぐに飛ばれてしまった。
ジャコウアゲハ♂ | Atrophaneura alcinous
神奈川県山北町(中川川) | 2010/05/22
ジャコウアゲハ♂
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=248(Auto-Hi) SS=1/250 分割測光 +0.3EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

ジャコウアゲハ♂
RICOH R8
18.7mm(106mm-Equiv.) ISO=336(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 +0.7EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ようやく吸蜜・休息するオナガアゲハを撮れる!と思ったらジャコウアゲハだった。とてもおとなしい子で、何度か驚かせて飛ばしたがその都度戻ってきてくれたので良い感じの写真が撮れた。

蝶以外の写真

ナミハンミョウ | Cicindela (Sophiodela) japonica
神奈川県山北町(中川川) | 2010/05/22
ナミハンミョウ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/470 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:白石オートキャンプ場付近にたくさん居た。

世附川水系/大又沢林道

もう夕方近くなっていたので、既に蝶の姿は望めない完全なロケハン。大又沢林道は長いので、途中まで入って雰囲気だけでも掴もうということです。

薄暗い箇所もありますが、中ノ沢林道よりも開放的な区間が多く、ところどころ花の咲くポイントもあって好感が持てます。沢が非常に近く要所要所で沢に降りるのも容易そうです。問題は距離が長いこと。今回は途中で引き返しましたが、登山ガイドによれば地蔵平はかなり広く明るい広場になっているようなのでここまで登ってみたいところです。しかし片道2時間くらいかかるようなので撮影しながらだと3~4時間はかかってしまいそうです。

大又沢林道での目撃記録

  • オナガアゲハ(2頭)
  • アサギマダラ

歩いたのは16時過ぎだから、目撃記録が少ないのは当たり前です。

大又沢林道での成果写真

有りません。

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