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クロアゲハ

西丹沢:大又沢林道 (その他の蝶 ほか)

西丹沢:大又沢遠征の第3段。今回が最終回です。その他の蝶と蝶以外に蛾も1種撮ったのでまとめて掲載します。

スミナガシ多数

今回の遠征で、カラスアゲハと並んで最も多く見られた蝶がスミナガシ。長い林道のあちこちで吸水するもの、獣糞で吸汁するものが多数見られた。今までスミナガシってそんなに個体密度が高くないと思っていたのですが、考えを改めるべきでしょうか。写真もたくさん撮りましたが、今回は4枚掲載しておきます。

スミナガシ | Dichorragia nesimachus
大又沢林道(神奈川県山北町) | 2010/08/06
スミナガシ
RICOH R8
35.4mm/200mm-equiv. ISO=400 SS=1/164 F5.28
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:まずは路上で吸水中の個体の開翅写真。この日2番目に逢った個体。

スミナガシ

RICOH R8
15.1mm/85mm-equiv. ISO=100 SS=1/203 F4.59
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0.3EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:獣糞で吸汁中の閉翅写真。この個体は5番目に逢った個体。

スミナガシ(集団吸汁)

RICOH R8
15.1mm/85mm-equiv. ISO=248 SS=1/104 F4.59
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash=ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:獣糞で吸汁中の個体を撮影していたら、もう1頭寄ってきて2頭並んで吸汁を始めた。地蔵平から折り返した後は数えてないので何頭目かはもう分からない。

スミナガシ(集団吸汁)

RICOH R8
5.7mm/32mm-equiv. ISO=100 SS=1/73 F3.61
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:さらに3頭目がやってきて吸汁しようとした。左手前の個体が割と攻撃的で、すぐに小突き回して追い出してしまったので3頭並んでいたのはほんの一瞬。いまいち構図もピントも合ってないが、せっかく3頭一緒に写ったので1枚。

ところで、前述のキリシマミドリシジミを撮影に来られたが帰りがけに、「今日はスミナガシを見ていない」と言っていて驚いた。私の話を聞いて「キリシマ狙いで目に入らなかっただけかあ!」と嘆息してらしたが…。

コミスジ

次にコミスジ。コミスジもたくさん居ました。

コミスジ | Neptis sappho
大又沢林道(神奈川県山北町) | 2010/08/06
コミスジ
RICOH R8
35.4mm/200mm-equiv. ISO=400 SS=1/143 F5.28
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:葉面でのテリ張りポーズ。
コミスジ
RICOH R8
5.7mm/32mm-equiv. ISO=100 SS=1/68 F3.61
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:上とは別の個体で林道上に降りたところ。吸水はしてませn。

ジャノメチョウ

地蔵平の草地ではジャノメチョウを何頭か見かけました。本当は、ここでヒョウモンが見られないかと期待していたのですが。

ジャノメチョウ | Minois dryas
大又沢林道(神奈川県山北町) | 2010/08/06
ジャノメチョウ
RICOH R8
15.1mm/85mm-equiv. ISO=100 SS=1/143 F4.59
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:昨年小山田緑地で撮ったのはボロボロだったので、割と綺麗なのが撮れて嬉しい。

コムラサキ

次はコムラサキ。林道沿いの何箇所かで見かけたが、地蔵平が一番撮りやすかった。

コムラサキ | Apatura me
大又沢林道(神奈川県山北町) | 2010/08/06
コムラサキ
RICOH R8
35.4mm/200mm-equiv. ISO=114 SS=1/250 F5.28
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:前述のアサマイチモンジ?と並んで吸水していた個体。

コムラサキ

RICOH R8
35.4mm/200mm-equiv. ISO=176 SS=1/250 F5.28
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 2400×1800(Trimmed) → 800×600(Resized)
Memo:上のと同じ個体。近寄りすぎて飛ばれた先で開翅したので遠めからやや無理めに撮影。もっと近くで開翅してくれれば良いのに。

写真は載せませんが、他にもサカハチチョウ、ウラギンシジミ、クロアゲハ、オナガアゲハ、イチモンジチョウが見られました。(ウラギンシジミ以外はボロが多かった)

蝶以外の昆虫

蜻蛉が多数居ましたが、今回は蝶で充分と無視に努めました。しかし、これだけは別!と撮ったのがこの蛾です。シンジュサンが居たので手乗りにして撮影。

シンジュサン | Samia cynthia pryeri
大又沢林道(神奈川県山北町) | 2010/08/06
シンジュサン(手乗り)
RICOH R8
5.7mm/32mm-equiv. ISO=100 SS=1/52 F3.61
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ちょっとボロな♂。中学時代は毎年学校の壁に貼り付いていたものですが…。見るのはその中学以来です。28年振り?

シンジュサン(顔アップ)

RICOH R8
5.7mm/32mm-equiv. ISO=148 SS=1/45 F3.61
Macro=ON ISO=Auto-Hi(400) 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:顔のアップ。ヤママユガ科の蛾はみんな可愛いんだよね、顔が。

路上で時折翅を動かしながら静止していたので、最初はそのまま撮っていたのですが、そのうち蟻が1匹寄ってきて格闘を始めたので、こりゃヤバイと手乗りにし、撮ってから近くの木の枝や葉に止まらせようとしたのですが、こいつ上手く止まれないんですよ。止まれた!と思ってしばらく見ているともぞもぞ動いた途端につるっと落っこちちゃう。何度かやったのですが、最後は諦めました。寿命が近づいて弱っているのか、もともと鈍くさい種なのか…。(昔の記憶では何だかもともと鈍くさい種のような気がします)それにそても、ヤママユガ科の幼虫はもの凄い力で枝にしがみついてますよね。親子なのにえらい違い。(幼虫は腹脚があるから当たり前ですけど)

以上

朝Field - 多摩川河川敷

少し早めに家を出ることが出来たので、久し振りに朝Fieldへ。ここ数日、頻繁にPapilioの新鮮な夏型が街中を飛び出しているので、出来れば吸蜜ポイントを探してPapilioが撮れると嬉しい。それもナガサキアゲハが撮れると最高だ。

生田緑地も東高根森林公園も久しく行っていないので迷いましたが、どちらも良い吸蜜ポイントを知らないので、結局どちらでもない多摩川河川敷を選択しました。いつものように宇奈根から土手上のサイクリングロードに上がり、多摩水道橋へ向かってゆっくり自転車を走らせながら適当な散策場所を物色。

アゲハ・クロアゲハ

多摩新町付近の林縁のヤブガラシで数頭のアゲハが吸蜜しているのを発見。早速自転車を駐めて撮影開始。

アゲハ | Papilio xuthus
多摩川河川敷(川崎市多摩区) | 2010/07/17
アゲハ(吸蜜)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=271(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:藪の中に大胆に踏み込めばもう少し寄れそうだったが、出勤途中でスーツのズボンなのであまり藪に踏み込めない。ジーンズならもっと踏み込めて良い撮影ポイントになりそうだ。

しばらくアゲハを撮影していたら、クロアゲハも1頭現れた。

クロアゲハ♂ | Papilio protenor
多摩川河川敷(川崎市多摩区) | 2010/07/17
クロアゲハ♂(吸蜜)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=367(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:だいぶ翅は痛んでいて右後翅が破損していた。

ツバメシジミ・コムラサキ

あまり近づけないので、諦めて宿河原へ移動。耕作地周辺に花が多いところなので良い待ち伏せポイントが無いかな、と。

河原ではキタキチョウ♀多数、盛んに産卵行動を取っていたがスルー。耕作地周辺で待ち伏せする前に河岸近くの草むらを覗いてみる。ツバメシジミの♀が居たので撮ってみた。

ツバメシジミ♀ | Everes argiades
多摩川河川敷(川崎市多摩区) | 2010/07/17
ツバメシジミ♀
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=238(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:出逢ったのは5月以来。春先よりひと回り小さい気がする。

さらに樹高3m程度の柳の幼木が数本並んでいたのでダメ元で幹や梢を覗いてみたところ、コムラサキ♂が1頭だけ居た。

コムラサキ♂ | Apatura metis
多摩川河川敷(川崎市多摩区) | 2010/07/17
コムラサキ♂(吸汁)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=322(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 +0.7EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:梢を旋回して飛び込む先を目で追い、慎重に覗き込んだら樹液吸汁中でした。この時点では♂♀不明。

コムラサキ♂(翅表幻光)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=141(Auto-Hi) SS=1/189 中央重点測光 +0.7EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:一度飛んでしまったが、何とか追いかけて枝先での開翅ポーズが撮れた。何枚か撮っているうつに、最初茶色っぽく見えていた翅表に紫色の幻光が浮かび上がってきた。♂を見るのは初めて!

2度目に飛ばれたときは流石にもう目で追えず、どこへ行ったか判らなくなってしまった。耕作地周辺でPapilioの吸蜜ポイントを探す時間は無くなってしまったが、初めてコムラサキの♂が撮れて今日はもう満足。自転車を駐めたところに戻ることにしました。

ジャコウアゲハの発生状況は

自転車に戻りながら、ジャコウアゲハの発生状況を確認。♂数頭と♀1頭が飛んでいるのを確認しましたが、数はあまり多くありません。土手のウマノスズクサも綺麗な葉が多く、まだあまり食べられていない印象です。自転車の近くで数株の葉裏を確認しましたが、若齢幼虫しか見つまりませんでした。昨年多数の成虫が群れ飛んでいるのを見たのは8月ですし、どうも第2化の発生期が終わった後の端境期ではないかと感じました。

ジャコウアゲハ(幼虫) | Atrophaneura alcinous
多摩川河川敷(川崎市多摩区) | 2010/07/17
ジャコウアゲハ(若齢幼虫)
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:若齢幼虫2頭が葉裏に寄り添っていた。ジャコウアゲハはちょうど端境期のようだ。

梅雨明け

奄美大島で梅雨明けした15日に「最も遅い記録」という記事を読んで、今年は梅雨明けが遅いのかとがっかりしていた。

気象庁は15日、奄美地方が梅雨明けしたとみられると発表した。昨年に比べ10日、平年に比べ17日遅い。51年の発表開始以来、83年と並んで最も遅い記録。

毎日jp|梅雨明け:奄美で 平年より17日遅く

ところが、今日になったら九州北部から関東甲信地方まで一気に梅雨明けしたらしい。むしろ平年より早い梅雨明けになったようだ。なんで九州北部が梅雨明けして南部が梅雨明けしないのか、とか微妙に不審な点もあるが、ともかく梅雨明けしたのはとても喜ばしい。

気象庁は17日、九州北部から関東甲信地方で梅雨明けしたとみられると発表した。東北付近にある梅雨前線の活動が弱まると予想されるため。沖縄・奄美に続く梅雨明けで、関東甲信は平年より3日早く、昨年より3日遅い。九州から関東の広い範囲で今後1週間、晴れて暑くなる日が多い見込み。

毎日jp|梅雨明け:関東甲信地方で平年より3日早く

来週から子供たちも夏休み。水曜日に天気が良ければ、娘を連れて散歩ついでのFieldworkに出掛けよう。

夏が、来た。

今日は健康診断の為に大岡山の病院に寄ってからの出勤。いつもと違うルートを通っての自転車通勤となったが、途中の世田谷区の下馬6丁目付近で新鮮な夏型ナガサキアゲハ♂に出逢った。

そういえば、このところ連日、マンションエントランス前のクスノキの周囲をアオスジアゲハが旋回し、そこかしこの街かどをアゲハが飛び交うようになった。昨日、今日と2日連続で新鮮な夏型クロアゲハにも出逢った。いつの間にか、もう夏が来ていたらしい。

それにしても、4日に丹沢の山の上で出逢ったクロアゲハよりも街なかで昨日、今日見かけたクロアゲハの方がよっぽど新鮮だったぞ。なぜだ?

西丹沢・三国峠周辺

前日の天気予報に傘マークが付いて哀しい予感と綴りましたが、何とか曇天で踏みとどまってくれました。予定よりやや遅く10時頃に現地到着して15時頃まで活動。ガスが非道かったですが、時折ガスの晴れ間があって蝶も飛んでくれました。丁度車に戻った15時過ぎから雨が降り出しました。帰りの東名高速は事故渋滞25km。渋滞を抜けた途端にゲリラ豪雨。Fieldwork中に降らなくて良かった良かった。

三国峠~明神山

まとまった草原環境の明神山では、今回はヒョウモンチョウ類とセセリチョウ類に期待したかったところだが、何しろ天候が悪いので多くは期待できない。

それでも、わずかなガスの晴れ間にキアゲハやヒョウモンチョウ類が飛び交う姿が見られた。セセリチョウ類は残念ながらごくわずかしか姿を見せず、登山道沿いに多かったシロチョウはどれもスジグロシロチョウで、期待したヒメシロチョウは見られなかった。林縁沿いには大型の夏型クロアゲハ数頭が蝶道を形成していた。時期的に発生初期と思ったのだが、どれもかなり擦れた個体だったのが少々不可解だった。

また、時折やや大型の黒いタテハが山頂付近を横切って飛んでいくのが見えたが、思い当たる種がない。あれは何だろうか。他には、三国峠周辺でウラゴマダラシジミを1頭撮影に成功したのと、大型のミスジチョウ(同定不能)を樹上高くに目撃した。

ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠から明神山への登山道を歩き始めてすぐに現れた。6月17日にルリシジミ♀を見間違えたばかりだが、今度こそ間違いない。ゆたか。さんにコメントいただいた通り、本物を見たらすぐ判った。えーと、今度こそ生まれて初めて出逢ったゼフィルス。

ウラゴマダラシジミ(左側)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=114(Auto-Hi) SS=1/84 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:実はこの個体、左側から見るとこの通り後翅が大きく破損している。最初目の前に止まってくれた時に小枝に後翅が引っ掛かっており、「動かないで!」と念じたのにじりじり動くものだから目の前で翅が破けていくのを目撃することになってしまった。(哀)

ウラゴマダラシジミ
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=64 SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:1枚目のアングルから少し引いた写真。周りの環境が少し判る。この辺りはまだ草原環境ではない。
ヒメキマダラセセリ♀ | Ochlodes ochraceus ochraceus
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ヒメキマダラセセリ♀
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:唯一撮影に成功したセセリ。セセリの同定には自信がないので、間違いがあったらご指摘下さい。キマダラ系のセセリを数頭、チャバネ系のセセリは1頭のみ目撃した。
キアゲハ♂ | Papilio machaon
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
キアゲハ♂(吸蜜)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ガスが少し晴れてくると真っ先に飛び出すのがキアゲハ。何頭か撮ったうち、吸蜜している姿が最も綺麗に撮れた1枚。惜しくも尾端が…。

キアゲハ♂(開翅)
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/810 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:上のとは別の個体。
ミドリヒョウモン♂ | Argynnis paphia
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
ミドリヒョウモン♂
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:曇天で遠めから撮っても駄目なので何とか寄ろうとするが、ヒョウモンチョウ達はすぐ飛んでしまう。この個体は唯一モデルになってくれたとっても良い子。開翅姿勢で止まっていたが翅裏が撮れないと同定できないので思案していたところ、私が首を動かすとビクッと翅を閉じるのが分かったので、わざと首を動かしてタイミング良く撮った1枚。

ミドリヒョウモン♂(開翅)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/310 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:♂の証拠である三本の性標が見える。
クロアゲハ(夏型) | Papilio protenor
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/330 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:登山道の神奈川県側が樹林、山梨県側が草原環境になっていて、その林縁部少数の夏型クロアゲハが蝶道を形成していた。7月初旬にしては擦れてる気がするが、何頭か目にした個体はみな同じくらい擦れた個体だった。

カラスアゲハ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:前翅裏面の感じが妙にカラスアゲハっぽい。というか、また同定ミスじゃないだろうな…?

三国林道

明神山で予定以上に時間を費やしてしまい、三国峠に戻ったのが13時頃。三国山経由で明神峠まで往復する予定が難しくなってしまった。そこで、三国峠から明神山の稜線東側巻くように、等高線に沿って延びている三国林道を少しだけ探索してみた。

どんな感じか掴むだけのつもりだったのだが、明るい林道沿いにウツギの花が多くて予想外に環境が良く、夏型のトラフシジミやアカタテハ、キマダラ系のセセリ等が訪花していたほか、少ないながらヒョウモン類が見られ、意外なことに樹上でクロヒカゲ(?)がテリ張りしていた。クロヒカゲがテリ張りするとはついぞ思っていなかったので目を疑ったのだが、樹上高所の葉に静止している様子、侵入してきたヒョウモン類を追飛して追い出す様子等、他のタテハがのテリ張りしている様子と全く変わらない姿が見られた。

トラフシジミ(夏型) | Rapala arata
西丹沢・三国峠(三国林道:神奈川県山北町) | 2010/07/04
トラフシジミ(夏型)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/164 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:夏型トラフシジミは何頭か目にし、この写真よりもっと良いチャンスが有ったのに下手糞で撮り逃がしてしまった。

三国山

三国林道から戻った後、一応三国山山頂まで登ってみた。峠から山頂までずっとブナ林の中で、蝶の撮影には向いてない。山頂で小休止中に山頂直下の樹林内をアサギマダラが彷徨い飛んでいたくらい。三国山~明神峠間の様子は分からないが、無理に歩く必要は無いかも。

パノラマ台

帰る前にもう少し様子を見ようと、三国峠から山中湖側へ少し車を走らせてパノラマ台へ。明神山からも30分ほどで下りてこられる場所だ。ここの駐車場でウラギンヒョウモンが吸水行動をしていたので、この日最後の撮影。

ウラギンヒョウモン♂ | Fabriciana adippe pallescens
西丹沢・三国峠(パノラマ台:山梨県山中湖村) | 2010/07/04
ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/133 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の出入りが多い上に、結構敏感でなかなか近寄らせてくれない。真横からはここまで寄るのが限界。

ウラギンヒョウモン
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/125 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ほぼ真後ろから何とか一番近寄れた時に、少し無理して横に手を伸ばして撮ったカット。この後、もう少し横からと更に手を伸ばしたら飛ばれた。

瀕死のウラギンヒョウモン
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/90 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:駐車場の真ん中にもう1頭、交通事故に遭ったらしい瀕死の個体がいた。完全にお亡くなりになっていたなら、翅だけ持ち帰ったところだが、一応まだ息があったようなので安全な場所に避けておいてあげたが、恐らく生き延びることは出来ないだろう。

その他

オオセンチコガネ
西丹沢・三国峠(明神山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオセンチコガネ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=183(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:蝶以外の昆虫は無視に努めたが、このセンチコガネは思わず撮影。明神山ではあちこちで見かけた。
不明オオトラフハナムグリ
西丹沢・三国峠(三国山:神奈川・山梨県境) | 2010/07/04
オオトラフハナムグリ
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash-ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:三国峠~三国山間で何も撮るものが無かったので、見かけたこの美しい甲虫を撮った。で、これ何でしょう?7月8日追記:オオトラフハナムグリというらしい。私は林床で見つけたけど、実際には林縁の花によく訪花するそうだ。
ベニシジミ(夏型) | Lycaena phlaeas
東名高速中井PA(神奈川県中井町) | 2010/07/04
ベニシジミ(夏型)
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=295(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:休憩中にPAの外へ出て撮影。

ウラゴマダラシジミではなかった

意外なところでウラゴマダラシジミに遭遇。 こんなところに生息していたのですね。 ルリシジミ♀の間違いでした。

ウラゴマダラシジミルリシジミ♀ | Celastrina argiolus Linnaeus
川崎市高津区千年 | 2010/06/17
ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:小学校裏手から影向寺方面へ登っていく坂道。今日はやたらとスジグロシロチョウが多いな、と思っていた矢先に道端の木陰に静止している怪しいシジミに注意を惹かれた。やや開き気味の翅の表面がわずかに見えた。-ウラゴマダラシジミだ!と思ったらルリシジミ♀でした。ゆたか。さんご指摘感謝。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/203 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:何とか翅の表面も写したい、とアングルをいろいろ変えて撮ってみた。自分の影が写り込まないように、しかも翅の表面が少しでも見えるように。にも関わらず手に持ったデジカメの影が映ってしまっています。この白色斑の大きさは♀でしょうか?初めて見るものだから自信が無いです。もう少し翅をはっきり開いてくれれば…。この白色斑に見える部分、手元の山渓フィールドブックスのルリシジミの写真には無いんですよね。でも翅裏面は疑い無くルリシジミ。表面に目を奪われすぎました。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:もう一度横から、できるだけUpで。

ルリシジミ♀
RICOH R8
5.7mm(32mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/189 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

Memo:今度は後ろから翅の表面を狙ってみる。うーん、白色斑、あまり大きくないような気もする。♂かなあ、♀かなあ。自分の中では凄い盛り上がってたんですけどね。やはりゼフィルスは来年のお楽しみか。

スジグロシロチョウ・その他

スジグロシロチョウが非常に多数発生していました。

スジグロシロチョウの交尾拒否 | Pieris melete
川崎市高津区千年(たちばなふれあいの森) | 2010/06/17
スジグロシロチョウの交尾拒否
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=367(Auto-Hi) SS=1/104 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:スジグロシロチョウは本当に多く、あちこちでこのような求愛・交尾拒否の様子が見られた。日陰での撮影だったのでシャッタースピードが遅くて♂の被写体ブレが酷いけど、まあ動きが感じられる写真ってことで許してください。
スジグロシロチョウの吸水 | Pieris melete
川崎市高津区千年(たちばなふれあいの森) | 2010/06/17
スジグロシロチョウの吸水行動
RICOH R8
15.1mm(85mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/84 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:スジグロシロチョウの吸水行動は珍しい光景のような気がしたので撮影。

他には、かなり擦れの進んだヒカゲチョウやサトキマダラヒカゲ、クロアゲハ、アゲハなどが見られた。クロアゲハはたちばなふれあいの森で2~3頭続けざまに現れたので見ると、樹間の奥にサンショウが生えているのが見えた。今度このサンショウの木をよく探すと、クロアゲハの幼虫が得られそうだ。

遠征:西丹沢(5月28日)

また西丹沢へ行ってきました。行く手に見える丹沢山塊を覆う雲に「行き先を変えた方が良いかな?」と迷いながら祈るように車を走らせましたが、世附林道の浅瀬ゲートに着いたときにはなんと晴れていました。良かった!しかし、午前中のうちはまだ時折晴れ間が覗いたものの、午後になると陽はほとんど差さなくなってしまいました。気温も低く肌寒いほど。全体としては低調な一日で、やはり多摩丘陵あたりに転進していた方が成果は良かったかもしれません。

世附川水系/世附林道

浅瀬ゲートを抜けて歩き出すと早速オナガアゲハが現れた。続いてクロアゲハ、ふわっとした飛び方のウスバシロチョウ、カラス系のアゲハと次々に蝶が現れ、期待が膨らむ。ほどなく大又沢出合に着いたが、ここに着くまで前回ロケハンした大又林道を地蔵平まで歩くか、昨年途中で引き返した世附林道をもっと奥まで歩くか、決めかねていた。そこでコインを投げて行き先を決めた。コインの示した行き先は大又林道。よし行くぞ、と歩き出したのは世附林道の方だった。コイン投げたの意味ないじゃん。

淺瀬ゲート~大又沢出合~芦沢橋

この区間を歩いている間は時折雲がかかったものの概ねよく晴れていた。気温が低かったのであまり飛ばなかったけど、それでも後の時間帯よりは蝶影が多かった。世附川の北岸を歩くこの区間は明るく開けた林道で道端に花も多く、天候がもっと良ければ撮影チャンスも多そうだ。

目撃記録

  • オナガアゲハ(3~4)
  • クロアゲハ(2)
  • カラス系アゲハ(1)
  • ウスバシロチョウ(1)
  • スジグロシロチョウ(2~3)
  • サカハチチョウ(1)
  • トラフシジミ(1)
トラフシジミ | Rapala arata
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
トラフシジミ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=238(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:今日も前回に続いて綺麗なトラフシジミに出逢えた。ちょっと斜めに傾いだポジションなので、ちょっと見上げる感じに(翅が真横から写るように)撮ろうとしたら逃げられました。
ヒメウラナミジャノメ | Ypthima argus
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
ヒメウラナミジャノメ
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash=ON
3648×2736 → 800×600(Resized&Edited)
Memo:帰り際の16時頃に撮影したので薄暗く、FlashをONにしないとまともに写らなかった。シャドウ部や色温度を少し調整。

芦沢橋~山百合橋

芦沢橋から山百合橋までの区間は世附川の南岸を歩く。前半は明るく開けた林道で道端に花も多いが後半は薄暗い林道なので、蝶が飛ぶとしたら前半の区間だ。しかし、雲が多くなって晴れ間が減ってきて蝶が飛ばなくなってきたため、この区間で目撃した蝶はオナガアゲハ(2)のみ。写真も無い。

山百合橋~土沢出合(国有林/民有林境界)

蝶が飛びそうな明るく開けた環境は山百合橋渡橋直後の短い区間のみ。ちょうど晴れ間が覗いたので少し蝶が飛び出してくれた。

目撃記録

  • サカハチチョウ(2)
  • オナガアゲハ(1)
  • 不明黒系アゲハ(1)
  • コミスジ(1)
  • 不明越冬タテハ(1)
サカハチチョウ | Araschnia burejana
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
サカハチチョウ
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=154(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

サカハチチョウ
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=100(Auto-Hi) SS=1/470 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:サカハチチョウが2頭もつれ合いながら現れ、1頭が飛び去った後ももう1頭はしばらくモデルになってくれた。前回まったく見られずに怪訝に思っていたが、やっぱり分布していたようだ。

土沢出合(国有林/民有林境界)~大棚橋

水ノ木橋の少し手前に良い感じのポイントがあるが、そこに至るまでが薄暗い林道だ。かなり長い距離を歩くことになるので、ポイントまで歩くべきか微妙なところだ。

目撃記録(林道)

  • コジャノメ(1)
  • カラス系アゲハ(1)

目撃記録(水ノ木橋手前のポイント)

  • オナガアゲハ(3~4)
  • カラス系アゲハ(1)
  • トラフシジミ♀(1)
  • コミスジ(1)
  • コジャノメ(1)
  • アオバセセリ(1)
トラフシジミ(産卵) | Rapala arata
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
トラフシジミ♀(産卵)
RICOH R8
35.4mm(200mm-Equiv.) ISO=228(Auto-Hi) SS=1/217 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:ここは良い感じのポイントだ、と思ったので晴れ間が覗くまで弁当を食べて待つことにした。しかし晴れ間が覗くまでもなく濃青色の翅を煌めかせてトラフシジミが現れた。慌てて食べかけの弁当を置いて撮影したところ、前回に続いて産卵シーンをGETできた。
コジャノメ | Mycalesis francisca
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
コジャノメ(開翅)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=367(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)

コジャノメ(閉翅)
RICOH R8
18.7mm(105mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/143 分割測光 ±0EV WB=昼光 Flash=ON
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:開翅もしてくれたので珍しく翅の表裏両面を撮影できた。

大棚の滝を見た後、帰路に。もうまったく晴れ間が覗かなくなっていたので、帰り道に蝶の姿を見ることはまったく無かった。

蝶以外の昆虫写真

ハムシの仲間(交尾)
神奈川県山北町(世附林道) | 2010/05/28
ハムシの仲間(交尾)
RICOH R8
8.9mm(50mm-Equiv.) ISO=400(Auto-Hi) SS=1/42 分割測光 ±0EV WB=昼光
3648×2736 → 800×600(Resized)
Memo:水ノ木橋手前のポイントにて。たくさん居たので撮っておいた。

朝Field-5月16日

久し振りの朝のField Work。この日はフィールドノートの情報を頼りにアオバセセリを見に出かけた。但し、思惑通りの時間に家を出られなかったので、日曜日なのに確保できた時間はわずか10分間。わずか10分間では念願のアオバセセリに出逢えるはずもなく、願いは適わなかった。

とりあえずフィールドノートのコメント欄で質問した東屋は「同じ場所にある別の東屋」ということが分かった。すぐ近くに東屋が3つも建っていたとは…。

10分間で見ることが出来た蝶は下記の通り。

  • クロヒカゲ(緑地外)
  • サトヒメキマダラヒカゲ
  • クロアゲハ
  • アオスジアゲハ
  • コミスジ

そろそろ樹林内の樹液スポットにも蝶が集まり始めそうだ。

朝のField Workについて

実は4月9日に書いたタイム・リミットが少し甘く、最近2回連続で会社にギリギリ遅刻という失態をやらかしてしまったので、しばらく朝のField Workを自粛していた。どうやら、余裕を見てあと5分ほどタイム・リミットを前倒しする必要があるようだ。ところが、タイム・リミットを前倒しするともともと10分間しかなかった時間がわずか5分間になってしまう。これでは無理する意味が無いので、基本的に平日は朝のField Workを諦めることにした。

9月13日:伊豆・城ヶ崎海岸

仕事が忙しくてエントリーが遅くなりましたが、予定通り13日に伊豆へ行ってきました。行き先は城ヶ崎海岸です。予報通りの好天に恵まれ、絶好の撮影行となるはずでしたが…。いろいろ収穫もありましたが、撮影行としては失敗でした。失敗の最大要因は歩くコースの選択を誤ったことに尽きます。まあ、詳しいことは後で書きますので、まずは結果をどうぞ。

ミヤマカラスアゲハ(第3化)ならぬカラスアゲハ

今回の伊豆行きの第一目標がミヤマカラスアゲハの第3化でした。ミヤマカラスアゲハは通常年2化ですが、伊豆半島や紀伊半島などの暖地ではごく稀に第3化が見られるそうです。今年は春からずっとミヤマカラスアゲハの撮影に挑戦してきたのに結局撮れていませんでしたから、まあダメ元で行ってみようかと。万一ダメでもモンキアゲハやナガサキアゲハなど、まだ撮ったことのない暖地性アゲハが副産物で期待できるから、と。

結論としては、ミヤマカラスアゲハの姿は見られませんでした。但し、収穫はありました。

まず、特徴的な羽状複葉を持つカラスザンショウがあちこちに生えているのを確認したことです。時期さえ合えば問題なく出逢えそうな予感を抱くことは出来ました。伊豆は暖かいですから、春の発生時期は日原より早いでしょうから、5月上旬頃来てみると面白そうです。

次に、カラスアゲハのあまり擦れてない綺麗な個体(第3化?)を見ることができたこと。カラスアゲハもミヤマカラスアゲハと同じで通常は年2化です。カラスアゲハの第3化が見られるなら、ミヤマカラスアゲハの第3化が見られてもおかしくない、と思いました。詳しくは後で述べますが、コース選択を間違えたせいで午後の時間をまるまる棒に振ったような形になっていましたから、これがなければミヤマカラスアゲハにも本当は出逢えたのかもしれません。(勝手な思いこみです。根拠ナシ)

カラスアゲハ♀

カラスアゲハ♀
日時:2009/09/13
場所:富戸漁港付近(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized&Trimmed)
カメラ:RICOH R8
Memo:
前翅表面の性標が確認できないので、♀でしょう。クサギの花に吸蜜にやってきました。何頭か見られた割と擦れてない個体のひとつです。花の位置がやや高めで綺麗に撮れなかったのが残念。

カラスアゲハ♀(2)

カラスアゲハ♀その2
日時:2009/09/13
場所:富戸漁港付近(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized&Trimmed)
カメラ:RICOH R8
Memo:
上の写真と同じ個体。前翅裏面の白色帯がよく発達して美しい。

カラスアゲハ♂

カラスアゲハ♂
日時:2009/09/13
場所:富戸漁港付近(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized)
カメラ:CASIO EXILIM EX-FC100
設定:パスト連写
Memo:
かなり擦れの進んだ♂。右後翅が破れている。このクサギの花は蝶道になっていて、次々と黒いアゲハ達が訪れてくる。

その他の黒いアゲハたち

メイン・ターゲットはもともと僥倖を期待していたようなものでしたから、実際のターゲットはこっちだったようなものです。具体的には、

  • モンキアゲハ
  • ナガサキアゲハ
  • クロアゲハ

などを期待していました。実際、これらの蝶の姿はたくさん見かけました。特にモンキアゲハ・ナガサキアゲハの姿は多く、数十頭のオーダーで見ることができました。

ところが、写真が撮れてないんです。もちろん、何枚かは写真に撮っているのですが、証拠写真程度でBlogにUpできる品質の写真はほとんど撮れていません。富戸駅から歩き出した当初から蝶影は多かったのですが、全体的に擦れた個体が多かったのと、あまりにたくさん居たのとで、ポイント探しを優先させ、あまり無理に撮ろうとせずに先に進んだのが間違いでした。ピクニカルコース・自然研究路に入った途端に、これらの黒いアゲハたちの姿が激減します。コースに入らずに集落の中を歩くべきでした。ピクニカルコースだけは我慢して全コース歩きましたが、自然研究路の方は似たような環境のコースと分かった時点でコースを脱出しました。コースを外れて別荘地に入った途端にモンキアゲハやナガサキアゲハの姿がまた見られるようになりました。

ところが、伊豆高原の別荘地内は広々としすぎて適当なポイントが見あたらないのです。あちこちに花は咲いているのですが、定まった蝶道が無いのでここで待っていればというポイントにならない。モンキアゲハもナガサキアゲハもあちこち多数飛んでいるのですが、どれもこれも飛び過ぎていくだけなので、シャッターチャンスがまったくありませんでした。結果的に午後の時間帯をまるまる無駄にするような形になってしまいました。

ま、とにかく蝶の数だけは多いことだけは確かです。もっと蝶道を特定しやすく、ポイントになる花が咲いていそうなコースを慎重に選択して歩くようにすれば、次回は問題なく撮れるでしょう。

ナガサキアゲハ♀

ナガサキアゲハ♀
日時:2009/09/13
場所:城ヶ崎海岸(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized&Trimmed)
カメラ:RICOH R8
Memo:
ピクニカルコースに入る直前に撮影。後翅に大きな破損のある擦れ個体。あれだけたくさん居たのに、この程度の写真しか残っていない。

ナガサキアゲハ♂

ナガサキアゲハ♂
日時:2009/09/13
場所:富戸漁港付近(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized&Trimmed)
カメラ:RICOH R8
Memo:
比較的擦れが少ない♂のナガサキアゲハ。午前中多数の黒いアゲハたちが集まっていたクサギの花を夕方再訪してみた時に撮影。花の位置が高く、遠めからの撮影になるのでR8 の200mmでも遠く、この程度の写真しか撮れない。300mmある新機種のCX2が欲しくなった。(大して変わらない?)

モンキアゲハ

モンキアゲハ
日時:2009/09/13
場所:富戸駅付近(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized&Trimmed)
カメラ:RICOH R8
Memo:
あれだけ飛んでいたモンキアゲハも、この程度の写真しか残っていない。♂♀はちょっとよく分からない。

クロアゲハ

クロアゲハ
日時:2009/09/13
場所:城ヶ崎海岸(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized)
カメラ:RICOH R8
Memo:
ピクニカルコースにて撮影。
ナガサキアゲハやモンキアゲハに比べると数は少ない。表面も撮ろうと手を伸ばしたが逃げられた。

その他の黒くないアゲハ

アゲハ

アゲハ
日時:2009/09/13
場所:富戸漁港夫君(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized)
カメラ:CASIO EXILIM EX-FC100
Memo:
普通種なので普段はあまり撮影しないアゲハだけど、この日はなかなか撮れない黒いアゲハたちにストレスを感じていたので、楽しく撮れた。後翅の青色鱗が発達するのは♀で良かったよね?(忘れた)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
日時:2009/09/13
場所:伊豆高原(静岡県伊東市)
サイズ:600×450(Resized)
カメラ:RICOH R8
Memo:
やや擦れた個体だけど、綺麗な青空をバックに撮影。いつも敏捷に飛び回るアオスジアゲハは普通種だけど撮りにくい被写体だ。もう少し寄りたかったけど、畑に踏み込むことになるので遠慮した。

温暖化による北上・定着種

昨日、久々に娘を連れて生田緑地へ行ってきました。いつも通り、園内を1時間程度散歩してからプラネタリウムを観て帰ったのですが、プラネタリウムに併設された川崎市青少年科学館で「かわさきの昆虫展 −蝶と蛾・バッタ類−」という展示をやっていたので、ついでに覗いてきました。
そこでは、近年の温暖化の影響で川崎市内に北上・定着した蝶が4種ほど紹介されていました。

  1. ツマグロヒョウモン
  2. クロコノマチョウ
  3. ムラサキツバメ
  4. ナガサキアゲハ

このうち、ツマグロヒョウモンは我が家の周辺の街中でも数年前から普通に見かけます。小学校校庭などの花壇によく集まって来るので、観察も容易です。この蝶の雌は前翅先端部が黒いという特徴があり、私が唯一自信を持って識別可能なヒョウモンチョウ類です。飛んでいても分かるくらいです。

他の3種は見かけたことがありませんが、いずれも定着したとみられているようですので、いつか目にするのが楽しみです。それにしても、意外に感じたのはナガサキアゲハに関する記載でした。

  • ナガサキアゲハ
    名前のとおり南方の蝶です。後翅に尾状突起のない黒いアゲハチョウ、
    ♀には白紋がある。2003年秋から見られる様になりました。
    まだ数年しか経ていませんが、
    最近見られる黒いアゲハチョウでは一番多いと思います。
    幼虫の食草は主に栽培種のミカン類ですが、まだ観察の機会はありません。

ええっ、一番多いの?それじゃあ、私がクロアゲハだと思って見送っていた黒いアゲハチョウたちの中に、ナガサキアゲハが混じっていたのかもしれません。今度から、黒いアゲハチョウを見かけたら、特に注意して観察しなければ。

昨日、見かけた昆虫たち

  • 移動中のミノムシ。簑から身体を乗り出して、簑ごと移動していきます。
    移動中のミノムシ
  • ヒメジャノメ。蛇の目紋が特徴的な翅の裏面も撮りたかったのですが、逃げられました。
    ヒメジャノメ
  • ムラサキシジミ。前述の北上・定着種であるムラサキツバメの近似種。
    ムラサキツバメか?と一瞬期待したのですが…。
    (前翅先端の形状や尾状突起が無いのでムラサキシジミでしょう)
    ムラサキシジミ

写真には撮りませんでしたが、他にキチョウ・クロアゲハ・ナナフシ・シャクガの幼虫(尺取り虫)などを見かけました。また、アオスジアゲハの♀が産卵場所を探して植樹の葉を飛び移っていくのが印象的でした。

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